
不動産企画段階での検討点
建築・不動産企画とは、「建築・不動産を通した事業の実現、顧客のニーズを実現するための企て」と定義することができます。通常では企画と言えば、構想段階のものが想起されたり、設計条件を決めるための前提として捕えられたりということが多くありますが、実際の建築・不動産企画においては、顧客の側に立って、当該事業そのものの実現の可能性を検討することや事業システムを構築することなど、具体的に事業の実現を考えることが重要となります。
建築・不動産企画の主な内容は、事業関連の領域では顧客の目的や動機、ニーズ、権利関係、資金力など数々の項目を把握すること、広域の交通計画や都市の特性、周辺施設や環境条件などの立地条件の分析、周辺の地価の動向や周辺の賃貸条件、商圏・住民特性などの市場の分析、事業の手法や事業形態、資金調達計画、事業収支計画、税務・法務・運営にわたる計画の設定、先進事例や競合施設など事例調査が必要になります。そして建築関連の領域では、建築基準法や都市計画法、その他開発関連の法規検索、コストの概算、空間構成や機能・規模などの空間に関する企画が必要となります。そしてそれら2つの中間の領域では、用途の設定や絞り込み、コストプランニング、コンセプトメイキングなどが企画立案段階では必要な項目として挙げることができるでしょう。
企画を推進していく段階で事業を具体化させていく中で、事業主体を中心とするプロジェクト実施組織の編成や事業手法の実施手続き、運営管理体制の充実、税務・法務の実施手続き、実際の資金調達などの仕事が必要となってきます。建築・不動産企画の業務において企画を成功させるためには、企画推進段階、建設段階、運営段階のどの業務も均等に重要といえますが、その中でも最初の企画立案段階がプロジェクトのおおよその方向を決めることになるため、その意味で企画の重点が特に高い段階であると位置づけることができるでしょう。